陰陽整体学を立ち上げるまでは幾多の苦難や苦悩がありましたが、目の前の方の不調をどうにかしたいと必死で頑張ってきました。
私という人間を知ってもらうためにも赤裸々に公開します。
私は、2児の父ですが、結婚したのが10年前。
それまでは好きなバスケをするために働いているような現在で言うフリーター?でした。
人様の役に立ちたいとは思っていましたが、何をしていいかも分からずただ、日々を過ごしていました。
「自分が一番になって目立ちたい」
そんなことばかり考えていたダメダメな時期でした。
しかし、結婚したら真剣に自分の生きている意味をみいだしたいと考えるようになりました。
元々ウエイトトレーニングで1年で10キロ体重を増やしたことがある程トレーニングをしていたので、フィットネスクラブでトレーナーの仕事をする道を選択しました。
当初はマンツーマンでトレーニング指導するパーソナルトレーナーの仕事を目指し、ジムで経験を積む傍らパーソナルトレーナーの資格取得を目指しました。
しかし、その時に祖父が末期がんで危篤状態。
「何かやってあげられることがある!」
と勇み足で帰省しましたが、結果として触れることすらもできず自分自身に落胆したことを今でも覚えています。
「パーソナルトレーナーをやっていいのか?」
そんな疑問が湧くようになりました。
さらに、トレーナーの頃ジムのお客さんによく言われたのが
「ここが痛いんだけどなんとかならない?」
という質問でした。
しかし、そこでも私は何もできなかったのです。
そのことがずっと心の中にあり、人を治せる職業とは何だ?と考えるようになりました。
勝手なテレビのイメージですが
「整体」
それが私の答えでした。
思い立ったらすぐ行動です。
妻を強引に説得し、すぐに整体学校へ入学。
しかし、私の求める華麗な整体ではなくほぐし整体・・・
結局卒業せずに終わりました(笑)
そこから、セミナージプシーです。
岐阜に整体技術を習いに行ったり、気功を習ってみたり、経絡指圧、キネシオロジーという筋反射テストを習ってみたりと分野問わず学びました。
学んでも学んでも人の痛みや体調不良をよくできる自信はつきませんでした。
しかし、友人整体師が紹介してくれた天才整体師の所に行き世界が変わります。
私がある講習会で知り合った交通事故の後遺症でズタボロの女性を天才整体師は1回で大幅に改善させてしまったのです。
その天才整体師の「骨を動かす整体」に見事にはまりました。
それから月に1回程度見に行ったりし、妻に試し、安全そうな技術は患者さんに実際に試していました。
改善結果としては、単純な痛みであればほぼ100%その場で効果がでていました。
天才整体師に技術を習つつ、トレーナーを辞めて最初にお世話になったのがデイサービスの機能回復訓練でした。
ここでは、1人につき20分ていどマンツーマンでトレーニング指導やストレッチなどを行う珍しい施設でした。
その結果、「要介護度→要支援」「要支援→健常者」といった結果を目のあたりにしました。
99歳の高齢者も一緒にストレッチや筋トレ、たまに整体なども行い歩行訓練なども積極的に行い人の力はスゴイものだと感心したものです。
しかし、片麻痺、パーキンソン、後縦靭帯骨化症などの難病にはあまり大きな効果はなく「もっとやれることはないのか?」と感じ次のステップにいくことを決意しました。
デイサービス時代は、「筋肉を動かす」で限界を感じたので「筋肉を直接やわらかくすればどうか?」と考え、治療系のほぐし屋さんの門を叩きました。
その店舗はしっかりとゆがみチェックなどもするところでしっかりと効果がでていました。
しかし、ある一定の痛みには効かず、そこは天才整体師に教えてもらった技術を使って対処していたため、ほぐしにも限界を感じてしまいました。
「もっと優れた技術はないのか?」と考え、治療系のほぐしと同時に業務委託契約していたのが、妊婦・産後専門の出張整体業者です。
妊婦・産後の方は特殊な症状が多いのが特徴です。
恥骨結合離開、腹直筋離開、切迫早産、恥骨痛、尾骨痛など一般的にはあまり見かけない症状が多いのです。
ここでの特殊な経験は非常に役に立っています。
経験を積み、この頃の私は
「なんでもこい!」
状態で有頂天でした。
しかし、パーキンソンや片麻痺の後遺症、変形性の癒着の激しいものを見る機会が多くなった途端・・・
「一向に歯が立たない。」
のです。
これは私のレベルが低かったということですが当時はそうも考える余裕もありませんでした。
そこから整体が万能だと思っていた私は整体の限界を知ってしまったように思い、落胆し、整体を続けるエネルギーを無くしてしまいました。
その後、気力がなくなり廃業。
完全に違う分野に転職しました。
結局整体を離れ2年間働くことになるのですが、その間は整体を依頼されても嫌で嫌でたまらなく一切やりませんでした。
しかし、どうしても難病の方が頭から離れずあらゆる書籍やブログを読み漁っていました。
そこでたどり着いたあるブログは整体師ながらツボを活用し結果を出しているブログでした。
鍼灸や東洋医学を若干見下して面があった私は、このブログでまさに目から鱗の連続で全てのブログを読み終えた後、すぐさま鍼灸の書籍を買い漁り読んでいく日々が続きます。
鍼灸学校も卒業していない人間が東洋医学に触れるのは、苦しい面もありましたが、それ以上に鍼灸の症例の凄まじさ、そして、今まで自分が行っていた整体には、足りない面があることに気づかされました。
「まだまだ整体には可能性がある」
この時のうれしさは何ものにも代えがたいです。
鍼灸の症例と言えど難病は難しいのですが、骨だけではない人間の体の仕組みを理解できたのは大きな収穫でした。
それから鍼灸の講習会などに出て理論や技術を盗み、手技に応用し、家族や知人に試していました。
ツボは特に内科疾患に大きな効力を示します。
そして、どこも痛くない人間が目の前にいてもお腹や背中を触ることでどこが疲れているか瞬時にわかるのです。
つまり目標の一つであった
「未病の内に治す」
ということも出来るわけです。
東洋医学を勉強している中である一つの疑問が生まれました。
それが東洋医学3000年の歴史の中で、鍼灸の技術が書かれた書物は残され、手技の技術が記載された書物はないのでしょうか?
古人の天才的感覚で、取りこぼしなどあるはずがありません。
ここで1つの仮説を立ててみました。
「3000年の中で使える技術、理論だけ残ったのではないか?」
つまり、手技は効果はあるが、効果が薄いのではないか?と考えました。
実際に、ツボを触っていく内にあ~針があればなという非常に小さなツボにも触れることができるようになりました。
現実は現実として認めなければなりません。
鍼灸と同等の効果を出すには鍼灸と同じことをしていては勝てないと悟りました。
そこから、今まで習った技を再度検証しました。
マッサージ、指圧、ほぐしなどは古来からある技術ですが、あれは実は、かなり治療に使える技術だと気付くこともできました。
今までは、ただのリラクゼーションとしか思っていなかったのです(汗)
全てを総合してまとめると・・・
・
・筋肉、スジを整えて経絡の流れ、筋肉の固さを取る
・ツボを押して内臓を整える
この3点が必要だとわかりました。。
当時なぜ難病に効かなかったかを考えると骨格と筋肉しか見てなかったのです。
内臓のことは全く考えていませんでした。
骨格と筋肉が整えば内臓もある程度改善されますが、あくまである程度です。
内臓はツボをピンポイントで刺激することで回復しますが、少しの時間が必要になります。
そして、今の「骨格矯正、筋矯正、内臓調整」の3本柱が完成しました。
すべて自分の中で納得できたタイミングで中野にて開業し、再度整体師として歩み始めました。
現在も一人一人の患者さんと向き合い泥臭く、諦めずに整体を行っています。
不器用な人生、不器用な男ですが、真摯に目の前の患者さんの人生に関わらしてもらった重みを感じつつ、体を改善していくお手伝いをしております。
ぜひ、ご縁があれば幸いです。